日本語文型バンクは、日本語の習得に必要な文型を調べるためのオンライン辞書です。文型を形や意味から調べることができます。このサイトは、国語研リポジトリにある以下のデータを使用して制作しています。
文型とは
ある意味・機能をもった文の組み立てのパターンは文型と呼ばれています。例えば、「〜だけのことはある」のような表現は、「だけ」「の」「こと」「は」「ある」という部分に分解してそれぞれの辞書的な意味を考えても、表現全体としての意味・機能は見えてきません。また、「〜なら」のような表現は、部分に分解することはできませんが、文を形づくることではじめて、その意味・機能が発揮されると言えます。
それぞれの文型が、どんなときにどのように使われるかを知ることが、特に初中級以降の日本語学習の鍵になります。この日本語文型バンクでは、場面や文脈の中で文型がどのように使われるのかを、詳しい解説とともに、豊富な例文で示しています。
凡例
接続型とは、特定の文型が使われるときに、その直前の語がどのような品詞や形(活用形など)をとるかというルールのことです。用例は接続型ごとに分けて提示しています。接続型の記号の意味は以下の通りです。
| 記号 | 説明 | 例 |
|---|---|---|
| Vる | 動詞の辞書形 | 1グループ(5段動詞):思う 書く 読む 2グループ(1段動詞):見る 考える 3グループ:来〔く〕る する |
| Vます | 動詞のマス形 | 1グループ:思います 書きます 読みます 2グループ:見ます 考えます 3グループ:来〔き〕ます します |
| Vます | 動詞のマス形 (連用形) |
1グループ:思い 書き 読み 2グループ:見 考え 3グループ:来〔き〕 し |
| Vない | 動詞のナイ形 | 1グループ:思わない 書かない 読まない 2グループ:見ない 考えない 3グループ:来〔こ〕ない しない |
| Vない | 動詞のナイ形 | 1グループ:思わ 書か 読ま 2グループ:見 考え 3グループ:来〔こ〕 し |
| Vた | 動詞のタ形 | 1グループ:思った 書いた 読んだ 2グループ:見た 考えた 3グループ:来〔き〕た した |
| Vて | 動詞のテ形 | 1グループ:思って 書いて 読んで 2グループ:見て 考えて 3グループ:来〔き〕て して |
| Vば | 動詞の条件形 (バ形) |
1グループ:思えば 書けば 読めば 2グループ:見れば 考えれば 3グループ:来〔く〕れば すれば |
| V(よ)う | 動詞の意向形 (ウ・ヨウ形) |
1グループ:思おう 書こう 読もう 2グループ:見よう 考えよう 3グループ:来〔こ〕よう しよう |
| V(命令形) V命令形 |
動詞の命令形 | 1グループ:思え 書け 読め 2グループ:食べろ 考えろ 3グループ:来〔こ〕い しろ |
| V禁止形 | 動詞の禁止形 | 1グループ:思うな 書くな 読むな 2グループ:食べるな 考えるな 3グループ:来〔く〕るな するな |
| V(可能の形) | 動詞の可能の形 | 1グループ:思える 書ける 読める 2グループ:見られる 考えられる 3グループ:来〔こ〕られる できる |
| V(受身の形) V(自発の形) V(尊敬の形) |
動詞の受身の形 動詞の自発の形 動詞の尊敬の形 |
1グループ:思われる 書かれる 読まれる 2グループ:見られる 考えられる 3グループ:来〔こ〕られる される |
| V(使役の形) | 動詞の使役の形 | 1グループ:思わせる 書かせる 読ませる 2グループ:見させる 考えさせる 3グループ:来〔こ〕させる させる |
| V(使役受身の形) | 動詞の使役受身の形 | 1グループ:思わされる・思わせられる 読まされる・読ませられる 書かされる・書かせられる 2グループ:見させられる 考えさせられる 3グループ:来〔こ〕させられる させられる |
| i-Aい | イ形容詞の辞書形 | 大きい |
| i-Aい | イ形容詞の語幹 | 大き |
| na-A | ナ形容詞の語幹 | 元気 |
| N | 名詞 | 学生 時間 大きさ それ 欲しいもの 聞いたこと 変化するの |
| N(数量詞) | 数量詞 | 一つ 100円 10分 3kg 5cm |
| N(疑問詞) | 疑問詞 | 何 誰 どこ いつ どれ |
| 助数詞 | 回 度 人 | |
| する動詞 | 食事する 電話する 連絡する | |
| する動詞のN | 食事 電話 連絡 | |
| 普通形 | V:行く 行かない 行った 行かなかった i-A:大きい 大きくない 大きかった 大きくなかった na-A:元気だ 元気ではない・元気じゃない 元気だった 元気ではなかった・元気じゃなかった N:学生だ 学生ではない・学生じゃない 学生だった 学生ではなかった・学生じゃなかった |
|
| 丁寧形 | V:行きます 行きません 行きました 行きませんでした i-A:大きいです 大きくありません・大きくないです 大きかったです 大きくありませんでした・大きくなかったです na-A:元気です 元気ではありません・元気じゃありません 元気でした 元気ではありませんでした・元気じゃありませんでした N:学生です 学生ではありません・学生じゃありません 学生でした 学生ではありませんでした・学生じゃありませんでした |
|
| V1・V2 i-A1・i-A2 na-A1・na-A2 N1・N2 |
別の動詞を使う 別のイ形容詞を使う 別のナ形容詞を使う 別の名詞を使う |
V:行く・来る i-A:大きい・明るい na-A:元気・親切 N:学生・先生 |
| 「…」 | 引用部分など | 「こんにちは」「お願いします」 |
| ( ) | ある場合もない場合もある | V(よ)うと思う Nで(は)ない |
| ・ | 並列 | Vる・Vている |
| / | 肯定否定の対立 | Vる/Vない |
V普通形+だろう
動詞の文の普通形に接続します。
行くだろう 行かないだろう 行っただろう 行かなかっただろう
i-A普通形+ので
イ形容詞の文の普通形に接続します。
大きいので 大きくないので 大きかったので 大きくなかったので
na-A普通形+とき(ただし、「na-Aだ」→「na-Aな+とき」)
ナ形容詞の文の普通形に接続しますが、現在形肯定文の場合は「だ」を「な」に変えて接続します。
元気なとき 元気ではないとき・元気じゃないとき 元気だったとき 元気じゃなかったとき
N普通形+ようだ(ただし、「Nだ」→「Nの+ようだ」)
名詞の文の普通形に接続しますが、現在形肯定文の場合は「だ」を「の」に変えて接続します。
学生のようだ 学生ではないようだ・学生じゃないようだ 学生だったようだ 学生ではなかったようだ・学生じゃなかったようだ
N普通形+らしい(ただし、「Nだ」→「N+らしい」)
名詞の文の普通形に接続しますが、現在形肯定文の場合は「だ」を消して接続します。
雨らしい 雨ではないらしい・雨じゃないらしい
雨だったらしい 雨ではなかったらしい・雨じゃなかったらしい
Nだけでなく・N普通形+だけでなく(ただし、「Nだ」→「Nである+だけでなく」)
名詞に直接接続する場合と、名詞の文に接続する場合があります。現在形肯定文の場合は「だ」を「である」に変えて接続します。過去形肯定文の場合、「だった」を「であった」にすることもあります。
学生だけでなく
学生であるだけでなく 学生で(は)ないだけでなく・学生じゃないだけでなく
学生だっただけでなく・学生であっただけでなく 学生で(は)なかっただけでなく・学生じゃなかっただけでなく
Nで(は)なくて
「は」はある場合もない場合もあります。「で(は)」は「じゃ」になることもあります。
学生ではなくて・学生でなくて・学生じゃなくて
話し手の希望・意向を表す文:話し手があることをする気持ちを持っていることを表す文
例)〜たい、〜(よ)うと思う、〜つもりだ など
相手への働きかけの文:話し手が相手に何かをするように言う文
例)〜てください、〜ましょう、〜ませんか など
硬い言い方:論文、評論文、新聞社説、またはフォーマルなスピーチなどで使う言い方
柔らかい言い方:論文、評論文、新聞社説、またはフォーマルなスピーチなどで使わない言い方
くだけた言い方:短縮形など、特に親しい人との間で使う言い方
書き言葉的な言い方:小説、エッセイなど、硬い文章でなくても使うが、話すときには使わない言い方
メンバー
日本語文型データベースの制作にかかわったメンバーです。
- プラシャント パルデシ Prashant Pardeshi
- 砂川 有里子 Sunakawa Yuriko
- 福島 佐知 Fukushima Sachi
- 友松 悦子 Tomomatsu Etsuko
- 福島 佐知 Fukushima Sachi
- 友松 悦子 Tomomatsu Etsuko
- 盤若 洋子 Hannya Yoko
- 伊藤 江美 Ito Emi
- 西島 道 Nishijima Michi
- 宮島 敦子 Miyajima Atsuko
- 中村かおり Nakamura Kaori
- 黒羽千佳子 Kuroha Chikako
- 町田亙 Machida Wataru
- 寺田 友子 Terada Tomoko
- 梶原 彩子 Kajiwara Ayako
- 松浦 光 Matsuura Hikaru
- 堀内 仁 Horiuchi Hitoshi
- クロス 尚美 Cross Naomi
- 渡部 真由美 Watanabe Mayumi
- 田中 祥 Tanaka Sachi
- 中溝 朋子 Nakamizo Tomoko
- 高原 真理 Takahara Mari
- 生天目 知美 Nabatame Tomomi
- 田川 拓海 Tagawa Takumi
- アルン・シャム Shaym Arun
謝辞
公開版のインターフェースは、李相穆先生(九州大学)のご協力を得て制作しました。
お問い合わせ
このインターフェースに関するご質問などは以下のメールアドレスまでお問い合わせください。
prashantninjal.ac.jp